ハローワークにて

ハローワークに行き、ナビゲーションブックの添削をしていただきました。

 

ナビゲーションブックとは、障害を持つ人が働くにあたって履歴書や職務経歴書とは別に作成する書類で、自分のセールスポイント、特性や症状、対処法や企業にお願いしたい配慮などをまとめたもののことです。

 

就労移行支援事業所でナビゲーションブックを作成し(原型となるものは入所前から作っていましたが、このお話はまたいずれ)、複数の支援員さんの添削を受けながら修正を重ねて、だいぶまとまったものになってきていました。

ただ、A4で2ページと分量が多いことが気になっていました。

ハローワークセミナーでは、A4で1ページ程度が望ましいと聞き、事業所でも「分量が多いと、配慮しなければならないことが多いという印象を与え、他の条件が同じ人と並んだ場合に不利になるかも」というコメントをいただいていました。

なんとかもう少しコンパクトにしなければ。

しかし、正確に、伝え漏れがないように書こうと思うとどうしても文章が多くなり、どこを削っていいかわからなくなっていました。

また、事業所の支援員さんは何度もわたしのナビゲーションブックを読んでくださっているし、訓練中のわたしの様子も知ってくださっています。

そうした前提知識を持たない、事業所の外の人からの意見も聞きたい。

記載する内容の優先順位づけを手伝ってほしい。

ということで、ハローワークでの面談を申し込んだのでした。

 

面談では、最初に「コンパクトにしたい、そのための優先順位づけを手伝ってほしい」という意図をサポーターさんに伝えました。

まず一通り読んでいただいて、それから1項目ずつ「ここは内容が重複しているのでまとめられるね」「これは聞かれたら口頭で説明すればいいので、削っていいのでは」というふうに検討していきました。

不思議なもので、時・場所・相談相手を変えて改めて読んでみると、あれだけ練り上げた内容もまだまだブラッシュアップの余地があるように見えてきました。

 

サポーターさんは、ナビゲーションブックの内容について的確なアドバイスをくださるだけでなく、面談の進め方も工夫してくださいました。

ハローワークって、あちこちの窓口で話す声があふれていて、結構騒がしいです。

聴覚過敏があり、相手の声と周囲の音が混ざって聞こえがちなわたしには、なかなか厳しい環境です。

加えて、コロナ禍でマスク着用、面談スペースにはアクリル板が設置されています。

最初は資料を見ながら口頭のみでやりとりをしていたのですが、サポーターさんの声が聞き取れず何度も聞き返してしまうという状況でした。

そこで、サポーターさんは紙に話の要点を書いて見せてくれたり、改善案をタイプして印刷したものを最後に渡してくれたりと工夫をしてくださいました。

とてもありがたい配慮でした。

 

1時間弱の面談で、内容をほぼ保ったまま、ずいぶんコンパクトにできそうだという見通しが持てました。

添削をお願いしてよかった。

いただいたアドバイスを参考に、ざくざくと修正をして、よりよいナビゲーションブックを作りたいです。

 

今回お話したサポーターさんは、数年前にも面談したことがある方でした。

「あの頃と比べて、しろくまさん印象が変わったなと思います」とおっしゃるので、どう変わったと思われますか、と訊いてみました。

サポーターさんが言うには「あの頃はもっと張りつめている感じがしたけれど、今はやわらかい印象を受けます」ということでした。

たしかに、数年前は無職であることからくる焦りや不安が強く、切羽詰まった気持ちだったかも。

あれから病院でのリハビリ、就労移行支援事業所での訓練を経て、就職に近づいてきている実感があるし、自分のペースでやろうと思えるようになった。

そう答えると「そう思えるまでにも紆余曲折あったでしょうね」と言ってくださって、これまでやってきたことをねぎらっていただいたようで、少し泣きそうな気持ちになりました。

 

近々参加する予定の面接会について「落ち着いて、いつものしろくまさんでね」と温かい言葉をいただいて、ハローワークを後にしました。